マネジャーより「虫を愛する女」

版画家・渡辺トモコのマネジャーEです。
遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
今年も渡辺トモコをよろしくお願いします。

突然ですが、渡辺トモコといえば「虫」。

彼女の作品の多くに、多種多様な虫が描かれています。
普通の人ならギョッとして、思わず見て見ぬふりをする生き物も、
彼女にしてみれば作品のモチーフのひとつ。
立派なアートとなるのです。


その昔、
彼女の家に遊びに行った時、
机の上に鈍く光る塊がありました。

「アクセサリーかな?」と手に取ってみたところ、
なんとそれはよくわからない虫の死骸でした。

「デッサンしてたの。美しいよね」

確かに、玉虫色で美しい。
そこに手足が生えていなければ。

彼女はそれをまるでブローチかのように、
胸元にひっかけたのでした。


少し前になりますが、トモコさんと京都へ行った時のこと。

彼女は「行きたい美術館があるんだけど・・」と、
なぜか言いにくそうに切り出しました。
そこで期間限定で特別展示されていたのは「虫の世界」。

これだけ見所満載の京都において、
どうして虫の世界を選ぶのか。
さすがとしか言いようがありません。

しかしまた「運の良さ」をもつのも彼女の特徴。

なんとそこでは、
解剖学者としても有名な作家・養老孟司さんが、
本日のみ、特別講師としてご来場されていたのでした。
養老先生も、無類の昆虫愛好家であり、
彼のコレクションが一部、展示されていました。

いやはや、養老先生然り、
ファーブル然り、
渡辺トモコ然り。

虫に魅せられた人たちは、やはり凡人とは違う才能をお持ちのようです。


最後に恒例の宣伝ですが、
この時期はお年賀として、手ぬぐいはいかがでしょうか?
ここまでお話しした以上、
虫のデザインをじっくり見ていただければと思います。
どうぞお気軽に覗いてみてくだい。

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