アーユルヴェーダ

インド医学アーユルヴェーダ(約5000年の歴史があるとのこと)の施術は本当に様々で、もちろん体質や疾患などに考慮して、その人それぞれに合う対応をしてくれます。
治病医学だけでなく、予防医学として健康延命法や不老長寿法としても利用されています。
考え方は東洋医学と似ているけれど、少し違った見解があってとても面白いです。

すごくザックリ言いますと、身体も自然界の一部で、
・ピッタ(火)
・ヴァータ(風)
・カパ(水)
三つのバランスを重視しています。
弱い部分は補い高めて、強い部分は弱めます。

脈診あり、望診(視診)あり、問診あり、あらゆる要素も加味します。

それを踏まえて処方に至るのですが、
薬草だけで約2000〜2500種類、
少なくとも1400年以上処方が変わっていないとのことで、絶滅した薬草もあるとか。
それらを生薬として煮出して薬液として使ったり、煮詰めてペーストにしたり、煮詰め続けて丸薬にしたり、いろいろあります。
煮詰め方もその様子を見れば、
大きな銅鍋を薪で焚くのですが、まるで中世に紛れ込んだような、昔ながらです。
さらに、薪も火の力を強めるために決まった木材、そして月の満ち欠けも意識しながら作るそうです。


さて、治療全般ををパンチャカルマと言います。
ほんの一部の御紹介です。

・Kashaya Dhara カッシャヤ ダーラ
自分に合った薬液を、全身経絡のような流れに沿ってタラタラ何度もかけます。

・Gandoosham ガンドゥーシャ
うがい薬(もちろん薬湯は人それぞれ)…私のはめっちゃ辛い液体で、コショウがたっぷり入ってる感じがします。活性化させるためとか。

・Nasyam ナッシャム
顔から鎖骨までのマッサージ→鼻腔にオイルを数滴ずつ垂らす→軽くマッサージしてから口から出す。
(これもいろんなバリエーションがあり、私はマッサージ→目隠しされて薬液の蒸気を吸う→ギー(タンパク質を抜いたバターオイル)を数滴ずつ垂らす→口から出すをやりました)

・Dhoomam ドゥーマン
鼻に煙を入れて鼻腔を殺菌する
(私の場合、ターメリックとギーを混ぜ合わせてお香のように棒につけたものを燃やして、葉っぱを三角すい状に丸めた先端を鼻に差し込み、煙を入れられました)この説明でわかるかなぁ?

・Abhyangam アビヤンガ
全身オイルマッサージ(人によってココナッツオイル、セサミ、ヨーグルトのようなものなど体質により様々)

・Podi Kizhi ポディ キチ
布製の丸いタンポで全身を叩く(オイルだったり薬液だったり様々で、タンポの中身も色々工夫されてるみたい)

・Shiro Dhara シロ ダーラ
自分に合うオイルやバターミルク(乳清のこと)を道具を使って一定のリズムで額にかけるもの

・Vasti バスティ
小中大とある浣腸なんですが、大が1000ml !
人間の排泄は汗や皮膚や糞尿によるくらいなので、体に溜まったアーマ(毒素)をいかに排泄できるかがポイントです。
浣腸といっても、自分に合うオイルや薬液が入っているので意外と大丈夫、終わった後はかなりスッキリします。

などなどなど…書ききれないのでこの辺で。



最低でも二週間以上、なるべく三週間受けないと意味がないと言われています。
身体の細胞が入れ替わるために必要な期間です。
実際の疾病がある人は数ヶ月滞在する方もいるそうで、いろんな国の方が滞在していて、とてもピースフル。。


by tomoko

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